

「まあ最初はプロレス用のパンツを穿いて試合を始めるんですが、途中でそのパンツはビリビリに破かれて、結果的には全裸でプロレスをすることになるんですよ」
「全裸ですか? まあ俺たちも大学でよく罰として全裸で練習させられたことがあるので、全裸になる程度のことでしたら、別にどおってことないですけれど」
「ただし、これはある種のショーだから、真剣なプロレスの試合をやってもらうだけではなく、負けたら罰ゲームがあるんだよ」
「どんな罰ゲームですか?」
「負けた選手は勝った選手のチ●コをリングの上でしゃぶったり、ケツを掘られたりするんだ。つまりホモセックスショーをお客さんに見せると言うことだよ」
石坂は絶句した。
「それだけじゃないんだ。勝っても負けてもファイトマネーは同じなんだけれども、負けた者はその後、リングサイドで見ているVIPの人達のお相手もしなければならないんだ。そして、勝った者はマッチョなプロレス選手のチ●コをしゃぶりたいとか、マッチョなプロレス選手にケツを掘ってもらいたいとかと言うお客さん達の相手をするのだが、これはお客さんがフェラチオしたり、お客さんがケツを提供するので、勝ちった者は気持ちいい快楽を得ることができる仕組みになっているんだよ。
試合は一対一とか、二対二とか、様々あるんだけれと、今所属しているメンバーが八人しかいないので、あまり多くのステージが組めないんだよ。だから選手を増やして、もう少し試合数を増やしたいんだ。そこで僕がスカートをして選手を探しているところなんだよ」
「そうなんですか? でも、ちょっと自分には無理そうです」
「もちろん、こんなものは本人が決心しなければ、できるもんじゃないことはよくわかっているよ……、
ただ人は本当に生活に困って、やらなきゃなんない状況になる時もあるし、もっと言えば、この仕事は誰にでも出来るもんじゃないんだよ。
素晴らしい肉体とレスリングの技を持っていなければ、この職業にはつけないんだ。だからこそ月三百万円と言う破格のお給料が出るんだと言うことだね。まあ、気が向いたらでいいから、もしやる気になったらここへ電話してくれ」
そう言ってその男は名刺を石坂に渡した。※本編ファイルに画像は含まれておりません。