
ずっと『友達』だったふたり。でも、リクの中にはずっと曖昧にくすぶっていた想いがあった。ある日、動物園デートに誘ったのはリク。アキはそれを受け入れて、からかうような距離感で近づいてくる。マヌルネコに似てると言われて照れるアキ。その仕草に、リクの胸はまたぎゅっと苦しくなる。チョコを選び合い、自然とホテル街へ。「ここでいい?」ラブホテルに迷いなく入っていくアキの背中に、リクはもう抗えなかった。「ネコ、抱きしめたいんじゃなかった?」キス、体温、甘いチョコレートの味。全部が、恋の続きを肯定する。「友達だよね」なんて言葉が、どこかに溶けていった夜だった。