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「ビルダー諸君、今日の大会は真の男を決める大会だ。真の男とは男根の力強さを審査しないで、何が真の男だ。諸君そうは思わないかね。そこで○○はしない。いやならここで棄権してもらってもかまわないのだが、この真の男とは何かというこの大会の趣旨に賛同してくれた人だけは残ってください。」
「それはどういうことですか」ある大学のマッチョが聞いた。
「つまり全裸になるということです」
「全裸ですか……」
「そうです。全裸です。生まれたままの姿で真の男を競ってください。○○はしませんがここで退席した場合は五位までに払われる賞金はお払いできません」
優勝から十万万ずつ減額するが、それでも五位でも六十万円はもらえる。全裸になる程度のことで六十万円を放棄するなんて、この貧乏学生たちには考えられない選択だった。
「では賛同していただける選手の方はTバックをお取りください。棄権される方は控え室の方へ」
司会者が告げると、次の瞬間五人全員が申し訳なさそうについていたTバックを威勢よく脱ぎ捨てた。窮屈なところに収まっていた男根がごろりと開放された。会場からは
「ウォー、立派なものですね」
という声が聞こえた。
市川は不思議な感覚にとらわれていた。立派なものですねという声が聞こえた時、まんざらではなかった。むしろ自分の一物が高く評価されていることが嬉しかった。他の四人もそうだったのだろう。みんな隠すどころかこれ見よがしに男根を会場の人たちに見せつけるようなポーズをした。もちろんボディービルの大会であるのだから他の筋肉を見せつけることも忘れなかった。※本編ファイルに画像は含まれておりません。