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声が、君を壊していく
「そのお口、もっと綺麗にしないとね?」
「昨日、舐めてた音……自分の耳で聞きながら、もう一回して?」優しい声で命令してくるのは、
僕が毎晩聴いていた“あの配信者”。「触ってないのに、こんなに反応してる。ねぇ、恥ずかしいね」
「ペットで、恋人で、もっと僕に支配されて。かずき」
「気持ちいいなら、ちゃんと名前で呼んで。――“りくさん”って」耳を塞いでも、声が脳に響いてくる。
名前を呼ばれるたびに、何もかも奪われていく。
――全部、彼の言葉と、唇と、音のせいで。