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登場人物
●ユイ(Ω・主人公・受)
人工子宮で生まれた実験Ω。社会に出たことがなく、「番(つがい)」という概念を知らない。
素直で快楽に弱く、興味本位で自らの体に起きる変化を探求するが、それが周囲のアルファを発狂させることに。
細身で儚げな容貌。発情期になると、強烈なフェロモンを発する。
初体験は監禁室。徐々に快楽を覚え、支配を「愛」と勘違いするように。●カイル(α・攻)
研究所に雇われた「Ω管理官」。冷徹かつ理性的な青年で、Ωに対しても「研究対象」としか見ていない。
だが、ユイの本能的な反応に徐々に自制が崩れていく。
“番”という概念を否定する立場にありながら、彼自身の本能がユイを「運命の番」と認識し始めてしまう。●ナレーション的存在:人工知能(通称:リュクス)
施設を管理するAI。ユイの記録を逐一記録・分析する役割。
時に無機質に、時に嗜虐的に「調教プログラム」を導入する。
■あらすじ(全体)
人間の“番(つがい)”制度を再構築するための政府機関「Ω育成コロニー」では、
アルファに選ばれるΩを作るための調教・発情・交配管理が行われていた。施設内で目覚めたユイは、自分が“実験Ω”であることも、番という存在が何なのかも知らない。
ただ、自分の中から湧き上がる熱と疼きに、無垢な興味を持つだけ。
そんなユイに対し、管理官カイルは非情に接するはずだったが、
次第にその体と心の変化に引き込まれていく。「番ってなに?」「それは、Ωが壊れる制度だ」
快楽に溺れ、感情を覚え、知らなかった“愛”という概念に到達するまで。
発情コロニーでの5つの「発情期」と5つの実験が、ユイとカイルを変えていく。16677文字
67ぺージ