
看病するつもりだった。体調を気遣うつもりだった。 …それなのに。
梅雨明け直後の猛暑日。
探偵事務所で働く羽田尋と音羽大和は、不倫調査の尾行中に容赦ない日差しに晒されていた。
買い出しに出た大和が戻った時、尋はすでに熱中症寸前。
なんとか仕事を終え、二人は同棲中の自宅へと帰る。冷房の効いた部屋、手作りの夕食、いつも通りの何気ない夜。
けれど大和は、同棲を始めてから募っていく“欲”と、年上としてのプライドの狭間で揺れていた。
恋人を想う気持ちとは裏腹に、うまく言葉に出来ない焦りと歯痒さ。看病するつもりだった。
体調を気遣うつもりだった。
——それなのに。夏の熱と酒に煽られ、理性が溶け落ちた夜。
熱中症の恋人を抱きしめた先に待っていたのは、看病とは程遠い結末だった。これは、同棲二ヶ月目の恋人たちが迎えた、
少し不器用で、どうしようもなく愛おしい「一夜」の話。全46ページ。
表紙はAIで生成致しました。









