
平凡平社員がメンヘラなイケメン新入社員に絆される話
「嫌がらせじゃないですよ?」
隼人は俺の頬を両手で挟んで上向かせると、俺の口に形のいい唇を押し付けてきた。
「っ……」
昨日も一昨日も何度もこうしてキスをした。抵抗しても、口をこじ開けられて、舌を入れられて、犯されるみたいな深いキスを繰り返してきた。でも、異常な情事の中で繰り返されたそれよりも、冷たい外気の中で、理性が強く保たれている状態でのキスは生々しく、羞恥で顔が熱くなる。
「これは」
長く感じたキスの終わりに、隼人は美しい悪魔みたいに妖艶に笑って言った。
「求愛です」22歳イケメン新入社員×32歳平凡平社員で、攻めがメンヘラストーカーでどうかしてるお話です。
ゲイであることを隠して地元から逃げるように都会に就職して10年。
平穏な日々を送っていた松永和臣の前に、甥っ子の友達だった桜坂隼人が現れ、和臣の日常が壊されていく。無理矢理 → 絆され両想いです。
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