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「おれ おとなのおとこみたいな からだだから だめ?」
初めてだったんだ。
子供の頃だって言ったって、一目惚れなんて。
背が高くて体も厚くて、なんかカッコいい人だな、くらいだった。
憧れみたいなもんだろ、それって。
だけどいつ堕ちたのかなんて今更思い出せない。
白い歯で笑うとこなのか、陽によく焼けた肩なのか、広い背中なのか、今更考えたって、そんなの。
明日も明後日も遊びたいし、一緒に居れるもんなら一緒に居たい。でも好きだって思った時、お前も「そう」なのかってことに気付いた。
ゲーム一緒にしたりカードで遊んだりアイス食べたり、いろんなことをお前としてきたけど。
嫌だ。
こんな気持ち、初めてだったんだ。(本文全82ページ)
※こちらは「魔が刺す」の下巻となっております。
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以下、ネタバレ含む注意事項です。
・主CP以外の性的描写を含みます
・自傷表現(嘔吐)有り
・登場人物みんな屑です
・爽やかとは真逆の作品
・倫理の死
・そして愛
人物紹介
辰之。
勇一の母の弟。
「魔が刺す」にて勇一と結ばれる(?)
親戚の子供たちの面倒も上手に見る気のいい男だが、今作ではそんなシーンは一切ない。
勇一。
辰之は叔父、億助は従兄弟。
幼い時から辰之だけを愛し続けている。
恋愛対象が辰之。
小さな時は億助とも仲が良かった。
億助。
勇一の父の兄の子。
友人も多く部活動も順調。
バスケ部の中でも背の高い方。
勇一並みに捻れた恋心を誰にも言わず密かに抱き続けている。