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仕事終わり、マネージャーと歩いていた歓楽街。ふと目に入ったのは、もう会わないと思っていた、あの男。「…あれ、ユウトやん?」声をかけたのは、ほんの気まぐれ。でも、笑って振り返る顔に、また火がついた。彼女がいるのも、関係が曖昧なのも知ってる。たまに会って、抱き合うだけのセフレみたいな関係。でも今日は久しぶりに見たその背中に、思わず「今夜いけるん?」と手を伸ばしていた。「まだ飲もうよ」「無理。今日の俺、我慢きかん」食べ歩き、ふざけ合う時間の中に紛れた、『好き』じゃないけど『特別』な感情。また始まってしまった夜。この関係に名前なんかいらない、ただ、あのときの熱を――もう一度。